アップル独占、英開発者1500人超から1425億円提訴

2023/07/27著者:

英国の開発者1500人以上が7月26日、アップルのストアを相手取り、「不公正な」慣行と「過度な」手数料の徴収を非難し、アップル社に7億8500万ポンド(約1424億5572万円)の損害賠償を求める集団訴訟を起こした。 ロイター通信が報じた。

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英開発者、独占権でアップル社を提訴


提訴したのは、イースト・アングリア大学競争政策センター教授で元OECDエコノミストのショーン・エニス氏。現在同氏はこの訴訟に関与している1,566人のアプリ開発者の代理人を務めている。

 

「アップル社はアプリ開発者に法外な料金を請求しているが、それはiPhoneとiPadでのアプリ配信を独占しているからに他ならない。」 アニスは声明の中で、「これらの手数料は本質的に不当であり、乱用的な価格設定にあたる。 アプリ開発者とアプリ購入者に害を与える」と述べた。

 

また同日、フランスの国家規制機関である競争庁は、モバイル端末向けアプリ配信分野におけるアップル社の商慣行について提訴したと発表した。当局は、アップルがユーザーデータを広告目的に使用することで市場支配的地位を乱用し、「差別的、非客観的、非透明」な環境を作り出していると主張した。

 

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アップルの手数料


アップル社のサービス部門はここ数年、急速に収益を伸ばしており、App Storeからの収益も含まれている。

 

しかし、App Storeの開発者収入に対する15~30%の手数料は「アップル税」とも呼ばれ、一部の開発者から批判を浴び、世界中の独占禁止法当局の焦点となっている。

 

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アップルの対応


これに対してアップル社は、エピック・ゲームズ(Epic Games)社の訴訟で米国の判事が独占力の主張を退けたと述べた。

 

この訴訟は英国で起こされたものであり、米国の判決に拘束力はないが、アップルはその立場を利用しておらず、代わりに手数料を引き下げたり、開発者に新たな免除を提供したりしていると主張している。

 

アップル社は、独占的な力を持つかどうかは、その立場によって異なると主張している。アップル社によれば、正しい視点とは、スマートフォンやアプリ市場全体であり、その中で同社が占めるシェアは少数派に過ぎない。

 

しかし、訴訟を起こした開発者たちは、関連する市場は「iOSアプリ」であり、アップル社はその販売と流通を100%独占していると反論した。 一部のエッジケースを除き、開発者がApp Storeを利用せずにiOSアプリを市場に投入する方法は現在のところ存在しない。

 

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アップル社は、デベロッパーはアプリストアを完全にバイパスしてウェブアプリを作成することも可能であり、手数料を支払うことなくウェブアプリを作成できる2つのビジネスモデルがあることを改めて説明した。

 

アップル社によれば、ほとんどの開発者はこれらのモデルを選択するため、手数料を支払う必要はないという。 また、スモールビジネスプログラムの導入以来、手数料を支払う必要があるデベロッパーのほとんどが15%しか支払っていない。

 

アップル社はまた、同社が無駄に一部を受け取っているわけではなく、消費者に信頼され、開発者に大きな機会を提供するグローバルショップの開発と維持に多大な投資を行ってきたと主張している。

 

さらに同社は、Xcode、Swift、トレーニング教材から25万以上のAPIに至るまで、様々な方法で開発者に価値を提供している。アップルによれば、App Storeのエコシステムは経済の重要な一部であり、開発者は主な受益者であるという。

 

経済学者の調査によると、App Storeのエコシステムは2022年に1兆1,000億ドルの請求額と売上高を生み出し、2022年の数字より29%増加した。 アップル社は、収益の90%以上がデベロッパーによるものだと強調している。

 

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アップル株価の値動き


アップル(APPL)の株価は本稿執筆時点で、1APPL=194.50ドルで過去24時間比0.44%高とほぼ横ばいで推移しています。

 

 

上記はアップルのリアルタイムチャートです。

 

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